メニューで「老酢六種」を見かけても、きっと目を背けてしまうでしょう。
中国料理の名前は謎めいており、想像力をかき立てられます。この料理名が示す6種の食材は冷菜と思われますが、具体的な中身は掴みどころがありません。そんな謎めいた印象が、多くの食客を遠ざけてしまうのです。しかし勇気を出して口にすれば、たちまちその魅力に取りつかれることでしょう――食卓に並ぶ前菜の数々を凌ぐ存在感を放つのですから。
定番の組み合わせは次の通り：キュウリ、クラゲの頭部、ピータン、キクラゲ、エビ、香ばしいピーナッツ。 
それぞれの食材が異なる食感――シャキシャキ、モチモチ、ツルツル、カリカリ――を奏で、芳醇な老酢のドレッシングが味覚を刺激します。食卓で真っ先に無くなるのもうなずけます。
アレンジ自由：お好みで食材を入れ替えても。料理名に指定がないため、創造力が発揮できます。
この柔軟で気取らないサラダは、暑い夏の日にもぴったりの相棒です。
老酢六種サラダレシピ
材料
- キュウリ1本：皮をむき縦半分に切り、軽く叩いて厚切りにする
- 乾燥キクラゲ15g：水に15分浸して戻し、水洗いする
- 調製済みクラゲ頭200g：食べやすい大きさに切る
- ピータン1個：殻をむき8等分に切る
- エビ200g：背ワタを取って洗う
- ローストピーナッツ 適量
調理手順
1、キュウリ1本の皮をむき縦半分に切り、包丁の腹で軽く叩いて斜め厚切りに。乾燥キクラゲ15gを半碗の水に15分浸して戻し水洗い。調製済みクラゲ頭200gを半分に切る。ピータン1個の殻をむき8等分に。背ワタを取ったエビ200gを洗う。
2、エビの湯通し：沸騰した湯に生姜3切れ、エビ、料理酒大さじ1を加え、1分間湯がく。冷水で洗い流し水気を切る。
3、キクラゲの湯通し：沸騰した湯でキクラゲを1分間湯がき、冷水で洗い水気を切る。
4、タレ作り：小鍋に醤油大さじ2、老酢大さじ3、オイスターソース小さじ1/2、砂糖大さじ1、塩小さじ1/4を入れ、弱火で40秒ほど煮詰めてとろみをつける。粗熱が取れたらみじん切り玉ねぎ・にんにく各大さじ1、ごま油大さじ1を加え混ぜる。
5、材料を盛り付け、ローストピーナッツを散らす。
6、ラー油作り：鍋にサラダ油大さじ2を160℃まで熱し火を止める。千切りにした乾燥唐辛子3本を加え20秒ほど香りを立たせ、熱いうちに材料にかける。
7、タレを全体にかける。好みで香菜を添えても。苦手な場合は省略可。私は小さな一掴みを折衷案として追加。
