ロシアがウクライナによる未曾有のドローン攻撃を報告
ロシアは、サウジアラビアで米国とウクライナ当局者による重要会談が行われる数時間前の火曜日未明、「大規模」なドローン攻撃を受けたと主張した。
ロシア国防省によると、337機のウクライナ軍ドローンが迎撃され、うち91機がモスクワ地域を標的としていた。確認されれば、戦争開始以来ロシア領内で最大規模のドローン攻撃の一つとなる。
砲撃下のモスクワ:死者と損害が報告
モスクワ地域ではドローンの破片落下により甚大な被害が発生。セルゲイ・ソビャーニン市長は「これまでで最大規模」の首都攻撃と表現した。

アンドレイ・ヴォロビヨフ知事によると、2人が死亡し少なくとも6人が負傷。駐車場で発生した火災では20台以上の車両が焼失した。
検証済み映像では、モスクワ南部のアパート近くで爆発が確認されている。

モスクワの主要空港は一時閉鎖され、便を他空港に迂回させた。
一方ウクライナ側ではロシアのミサイル・ドローン攻撃で少なくとも1人死亡、18人負傷が報告されている。
緊張高まる中での米ウクライナ協議
攻撃は米ウクライナ高官協議直前に発生。マルコ・ルビオ国務長官とマイク・ウォルツ国家安全保障補佐官が、ウクライナの国家安全保障担当者・外相・国防相と会談予定だった。

協議の焦点
アンドリー・イェルマク大統領府長官は「国益保護」と戦争終結への道筋探求に焦点を置くと表明。
米当局は和平交渉でウクライナがどのような譲歩を用意しているか明確化を求めている。
協議結果は米国がキエフへの軍事援助・情報共有を再開するか否かに影響を与える可能性がある。
激化する戦闘:ロシア対ウクライナ
キエフとワシントンの緊張が高まる中、前線の戦闘がここ数週間で激化。
トランプ前大統領とゼレンスキー大統領のホワイトハウスでの激論後、衝突がエスカレート。
ロシアは先週末に大規模ミサイル攻撃を実施し20人以上を殺害。日曜から月曜にかけての追加攻撃で民間人6人が死亡。
ウクライナ軍のクルスク地域での足掛かりが縮小し、重要な局面での交渉力が低下している。

ウクライナのモスクワ最大規模ドローン攻撃?
今回の攻撃はウクライナによる過去の主要ドローン攻撃を上回る規模とみられる。
11月攻撃:34機を迎撃、1人負傷・空港混乱
9月攻撃:20機を撃墜、1人死亡・モスクワ空港閉鎖
今後の展開
ロシアとウクライナ双方が空爆を激化させる中、米ウクライナ関係の緊張も高まり、危機は過去最大の局面を迎えている。和平交渉が進む中、外交がさらなるエスカレーションを防げるか、それとも戦争が制御不能に陥るか、世界が注視している。