ヨーロッパの名作映画ロケ地を巡る旅
映画は1888年、フランス人発明家ルイ・ル・プランスが初の動画撮影に成功して誕生しました。以来ヨーロッパは世界中の映画製作者を惹きつけ、多様な景観と豊かな文化、象徴的なランドマークが数々の伝説的映画の舞台となりました。スパイの秘密基地からSFの驚異的世界まで、映画ファン必見のヨーロッパロケ地をご紹介します！
ビラケム橋（フランス） – 『インセプション』
パリを訪れる映画ファンなら、アールヌーヴォー様式のビラケム橋を見逃せません。20世紀初頭に建設されたこの2層式の橋はセーヌ川に架かり、エッフェル塔の絶景を望めます。夜にはライトアップされた鋼鉄のアーチが幻想的な光景を作り出します。
クリストファー・ノーラン監督の『インセプション』で広く知られるようになったこの橋では、レオナルド・ディカプリオ演じるドム・コブがエリオット・ペイジ扮するアリアドネに夢の建築術を教えるシーンが撮影されました。 
ノイシュヴァンシュタイン城（ドイツ） – 『チキチキバンバン』
バイエルンの険しい崖の上に立つノイシュヴァンシュタイン城は、まさに童話の世界。1869年に「狂王」ルートヴィヒ2世が中世伝説やワーグナーのオペラに着想を得て建設したネオゴシック様式の傑作です。
1968年のファンタジー映画『チキチキバンバン』では、バロン・ボンバーストの悪のアジトとして使用されました。豪華なフレスコ画とシャンデリアが輝く城内や、周辺のハイキングコースからの絶景を楽しめます。
グレンフィナン高架橋（スコットランド） – 『ハリー・ポッター』シリーズ
スコットランド高地に架かるグレンフィナン高架橋は、『ハリー・ポッター』シリーズでホグワーツ急行が走る路線として登場。緑の丘陵を背景にしたこの鉄橋を、今も蒸気機関車が1日2往復しています。
フォート・ウィリアムやマレイグから列車に乗れば、魔法の世界を彷彿とさせるスコットランドの絶景を楽しめます。周辺の展望スポットへのハイキングもおすすめです。
トレヴィの泉（イタリア） – 『甘い生活』
ローマ中心部にあるバロック様式の傑作トレヴィの泉は、海の神オケアノスを中心に神話の彫刻が配置されています。フェデリコ・フェリーニ監督の『甘い生活』で主人公が泉に入るシーンは映画史に残る名場面です。
コイン投げの習慣は1954年の映画『泉の三つのコイン』で広まり、現在では年間約150万ユーロが慈善団体に寄付されています。
アギオス・イオアニス教会（ギリシャ） – 『マンマ・ミーア！』
スコペロス島の岩山に立つこの教会は、2008年のミュージカル『マンマ・ミーア！』で結婚式のシーンに使用されました。110段の階段を登れば、エーゲ海のパノラマビューが広がります。
シンドラーの工場（ポーランド） – 『シンドラー・リスト』
クラクフのシンドラー工場は、オスカー・シンドラーがユダヤ人労働者を救った史実を伝える施設。アカデミー賞受賞作『シンドラー・リスト』の撮影も行われました。現在は現代美術館と歴史博物館として公開されています。
ミラベル宮殿庭園（オーストリア） – 『サウンド・オブ・ミュージック』
ザルツブルクのミラベル庭園では、『サウンド・オブ・ミュージック』でマリアとトラップ家の子供たちが「ドレミの歌」を歌うシーンが撮影されました。アルプスを背景にした花壇と彫刻が美しい歴史的名所です。
ハルダンゲル氷河（ノルウェー） – 『スター・ウォーズ 帝国の逆襲』
ノルウェーのハルダンゲル氷河は『スター・ウォーズ』シリーズで氷の惑星ホスとして登場。ガイド付きツアーでアイスアックスを使った氷河トレッキングが体験できます。
ピッツ・グロリア（スイス） – 『女王陛下の007』
ベルナーオーバーラントの標高2,970mに位置する回転レストラン・ピッツ・グロリアは、1969年のジェームズ・ボンド映画『女王陛下の007』の舞台。スキーやパノラマビューを楽しむ食事で、007気分を味わえます。
