ヒマラヤ山脈の懐に抱かれたネパールは「神々の国」と呼ばれます。世界最貧国の一つであるにもかかわらず、霊的なエネルギーと息を呑む風景、深い満足感を放つこの国は、雄大な山々だけでなく、人々の質素さと幸福感にもその美しさを見出せます。
カトマンズ：寺院の都
1200年以上の歴史を持つネパールの首都カトマンズは「寺院の都」として知られ、わずか7平方キロメートルの範囲に2700以上の寺院が存在します。
ダルバール広場
旧市街にあるカトマンズ・ダルバール広場は16世紀から19世紀にかけて建てられた寺院と宮殿の壮麗な集合体です。ユネスコ世界遺産に登録されたこの場所は、ネパールの文化と建築に浸りたい人必見のスポットです。 
ボウダナートストゥーパ
直径100メートル、高さ38メートルの世界最大級の球形ストゥーパであるボウダナートは、チベット仏教徒の主要な巡礼地です。ストゥーパの象徴的な「目」は訪問者の魂を見透かすかのようで、知恵と悟りを象徴しています。
スワヤンブナート（モンキーテンプル）
カトマンズ西部の丘の上に立つスワヤンブナート寺院は、多数の猿が生息することから「モンキーテンプル」の異名を持ちます。白いドームと金色の尖塔、風に翻る祈願旗が神秘的な雰囲気を醸し出しています。
パシュパティナート寺院
シヴァ神に捧げられたネパール最聖なるヒンドゥー寺院で、バグマティ川沿いの火葬ガートでは、輪廻転生を信じるヒンドゥー教徒の葬儀が行われています。
ポカラ：ヒマラヤへの玄関口
「ネパールのジュネーブ」と呼ばれるポカラは、アンナプルナ地域を目指すトレッカーの拠点です。山岳景観が美しい谷間に位置しています。
フェワ湖
ネパール第2の湖であるフェワ湖は、アンナプルナ連峰を湖面に映す絶景スポット。夕焼け時の光景が特に美しく、タル・バラヒ寺院がある島へは木製ボートで渡ることができます。
世界平和の塔
日本の僧侶によって建立されたこの白い仏塔は、ポカラの街とアンナプルナ連峰を一望できるパノラマビューの名所です。
シャクティ寺院
フェワ湖の島にあるヒンドゥー教の聖地で、女神バグワティを祀る寺院へは短いボートトリップでアクセスできます。
ルンビニ：仏陀生誕の地
シッダールタ・ガウタマ（仏陀）の生誕地であるルンビニは、全世界の仏教徒にとって最も重要な巡礼地の一つです。
ルンビニ園
紀元前3世紀にアショーカ王が建立したアショーカピラーや、仏陀が生まれたマヤデヴィ寺院を中心に、各国が建立した寺院が集まる聖域です。
マヤデヴィ寺院
仏陀の生母に捧げられたこの寺院には、仏陀誕生の瞬間を描いた古代のレリーフが残されています。
チトワン国立公園：野生の王国
ユネスコに登録されたこの自然保護区では、インドサイやベンガルトラなど絶滅危惧種を観察できます。
ジャングルサファリ
ジープや象に乗って350種以上の鳥類を含む生物多様性を体験できる、バードウォッチャー垂涎のスポットです。
旅行情報
アクセス方法
航空機：トリブバン国際空港が主要玄関口
陸路：チベットからはギャロン国境、インドからは複数の国境通過点が利用可能
通貨
ネパール・ルピー（NPR）が法定通貨。電子決済は未普及のため現金利用が基本です。
ベストシーズン
春（3-5月）：花が咲き乱れるトレッキングに最適
秋（9-11月）：晴天率が高く山岳展望に優れたアウトドアシーズン
